日系企業が韓国の現地オフィスで採用したい人材は日本人よりも、日本語の話せる韓国人の需要が大きいようです。これは韓国企業に対して、韓国語で営業する必要があることが理由となっています。ただ、現地の韓国人には依然韓国企業の人気が高いため、日本語を話すことができる優秀な韓国人を日系企業が採用するのは簡単なことではありません。
韓国の方はどういったことを求めて転職活動をしているのか、日系企業が優秀な人材を採用するにはどうしたらいいのか解説します。
日系企業の韓国での現地採用動向
日系企業で働く韓国人の特徴
日系企業で働く韓国の方は日本語も話すことができ、弁護士や会計士であっても日本語ができる韓国人が多いです。働き方も日本人に似たところがあります。
一方で、特に若い人たちは、「どのように給与を上げ、キャリアを作っていくか」という点ではなく、「いかに楽しく働くことができるか」という部分に興味が出てきているようです。
また働き方やマネジメント手法などは日本と似ているものの、家族を非常に大切にすることから、一緒に働く場合はその方だけではなく、その方の家族にも気を配ることも大切になってきます。
日系企業が韓国で現地採用したい人の特徴
日系企業が韓国現地で採用したいと考えている人は日本語が話せる方となります。日本語がN1レベルの方を採用したいと考えている企業も多いのですが、最近では若い方でN1を持った人材が多くはないこともあり、幅を広げて英語ができる人を採用したいという求人も増えてきています。
職種だと特に韓国系企業に営業をすることができる「営業」や「マーケティング」に需要があります。韓国で採用したい人材は日本人というより、日本語のできる韓国人で、韓国語を使って営業することができる方を採用したいと考えている日系企業が多いようです。営業以外の職種となると、バックオフィス関連の職種も一定数ですが採用需要があります。
韓国人の転職事情
40代のキャリア層がほかの年代に比べ転職に関して前向きではあるものの、日本と比較しても転職に関して慎重な姿勢が見られます。転職前にいくつかのキャリアプランを考えながら転職活動をしており、安易にこの役職でこの給与であれば応募する、というようなスタンスではありません。
韓国で中途採用に人気の企業・韓国人が重要視しているポイント
韓国で人気がある企業の傾向として、「安定した仕事、安定した職場」であることが重要です。また重要視しているポイントとしては、給与水準、人間関係、役職と続きます。中でも社内の人間関係を構築するうえで、役職は他国よりも重要視している方が多い傾向にあります。
韓国における日系企業の人気度合い
韓国において人気があるのが韓国系の財閥企業、次いで外資系企業、その次に日系企業と続きます。外資系企業は特に欧米系が人気で「英語を使って仕事がしたい」というのが理由となります。外資系での人気の業界としては金融業界があげられます。
日系企業は「日本語を使って仕事をしたい」という理由だけではなく、日系企業の「安定性」といった安心して働ける環境でキャリアを積んでいきたいというのが人気の理由となります。
韓国で好調な日系企業の業界
韓国で好調な日系企業の業界としては小売業界、半導体、化学業界があげられます。化学業界でも半導体に使う部品や薬品といった化学の分野が好調です。小売業界は日本でも知られるブランドが韓国でも人気があることから、好調を維持しています。
韓国で優秀な人材を現地採用するには
韓国で優秀な人材を採用するには、日本と同じ給与水準で採用しようとせず、韓国の給与水準で考えることが大切です。韓国では依然韓国企業の人気が高く、また物価も違うため、現地の給与水準で検討する必要があるでしょう。
また日本と同様に、若く優秀な方に長く定着して働いてもらうことも、韓国では少子化の影響などからも難しくなってきています。大手企業も採用活動以上に、若い人に定着してもらうために教育やトレーニングにコストをかけており、「なんとなく」在籍しているという若く優秀な社員は少ないというのが現状です。
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